壁面収納は自宅に取り入れるべき?プロが教えるインテリアコーディネート
「リビングやキッチンにもう少し収納が欲しいな」「もう少し収納があれば簡単に片付けられるのに」と思われたことはないでしょうか。
ただし、「これ以上収納の空間を増やすことはできないし」というのがみなさんの現状かもしれません。
しかし実はまだまだ、活用できていない空間があることをご存じでしょうか。
部屋の中を見回してみると、床や机の上は散らかっているけれど、壁はスッキリしているというお家が多いのではないでしょうか?
収納の中で意外と見落とされがちなのが壁の有効活用です。
壁を使って理想の収納を実現する”壁面収納”を自宅に取り入れると、毎日の暮らしは劇的に変わります。
一方で、壁面収納は大型の家具になる場合も多いため、自宅に置くことに不安がある人も少なくありません。
そこで今回は壁面収納について、収納のプロの目線で徹底的に解説をしていきます。
メリットやデメリット、また実際の事例などもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
壁面収納で生活を変える!プロが教える部屋づくりのテクニック
壁面収納はただ部屋に置くだけでは本来の力を発揮できません。
壁面収納を自宅に取り入れる前に、壁面収納はどんな使い方ができるのか、メリットやデメリットなどをしっかりと理解しておくのがおすすめです。
そして、なぜ自宅に壁面収納が必要なのか、何を収納してどんな風に使うのかを整理しておきましょう。
壁面収納をよく理解しておくと、壁面収納の持つポテンシャルを最大限に活用できますよ。
そもそも壁面収納とは?
壁面収納は壁を収納として有効活用できる家具です。
部屋の中でデッドスペースになっている部分を壁面収納にすることで、収納容量を増やせます。
壁にぴったりくっつけた状態で設置される壁面収納家具は、通路を塞ぎにくいため、生活の邪魔をしない家具です。
片付けるために家具を増やしたら、居住スペースが圧迫されてしまったというお悩みも解消できます。
また、壁面収納はそれ自体がインテリアにもなりますので、お部屋を素敵に彩れるのです。
壁面収納のメリットは?
壁面収納には次のようなメリットがあります。
収納スペースを確保できる
壁面を活用することで、たくさんの収納スペースの確保が可能です。
クローゼットや納戸といった作り付けの収納では足りない場合に、大きな収納スペースを後付けできます。
特に壁面収納は床から天井までの大型のものも多く、部屋にあるものをすべて収納できる程の収納スペースもつくることができますよ。
特にオーダータイプの壁面収納であれば、背の高いものやハンガーにかけた洋服、スーツケースや家電といった、さまざまなものを使いやすく収納するよう設計可能です。
収納に困る場所の置き場所を決められるのですね。
もちろん収納にゆとりがあると、物が出しっぱなしになったり部屋が散らかるのを防げますよ。
インテリアの一つになる
壁面収納は部屋をおしゃれに演出するインテリアにもなります。
壁面収納そのもののデザインにこだわり、壁面収納そのものをインテリアにすることもできますし、飾り棚などの見せる収納も取り入れて、収納するものでインテリアコーディネートしても素敵ですね。
大型の壁面収納はお部屋のインテリアの主役になります。
部屋に統一感を出せるので、インテリアをトータルにコーディネートしたおしゃれな部屋づくりが可能ですよ。
耐震性が高い
壁面収納は壁にそった形で設置するため、他の家具と比べると地震などの揺れに強いというメリットがあるのです。
転倒防止対策・地震対策に優れた壁面収納は、安心して部屋に置くことができます。
壁面収納のデメリット
部屋をスッキリと片付けられ、インテリアとしても優秀なアイテムである壁面収納ですが、デメリットがあることも覚えておきましょう。
目的がないのに置くと邪魔になる
壁面収納はたくさん収納できるから、部屋のインテリアとして置きたい、などの理由でなんとなく壁面収納を選んでしまうと、壁面収納の本来の機能を発揮できず邪魔になってしまうことがあります。
何を収納して、どんな風に使うのかが決まっていない状態で置いてしまうと、かえって使い勝手が悪くなってしまうのです。
しっかりと考え抜かれた適切な位置や大きさでなければ、圧迫感が出てしまい、部屋を狭く感じさせてしまう可能性があります。
大型のものが多い壁面収納は、置く前に目的や役割をはっきりと決めておきましょう。
一度置くと動かしにくい
壁に固定する形で設置する壁面収納は、一度設置すると動かしにくいというデメリットがあります。
たとえば模様替えをする場合には、他の家具のように自分自身で簡単に移動させることはできないと考えておきましょう。
これからお引越しやリフォームなどの予定がある方は、壁面収納を設置するタイミングを見極めないと後悔する可能性があります。
片付けが苦手な人ほど壁面収納が向いている?
気づいたら部屋が散らかってしまう人や、物が出しっぱなしになる部屋ほど壁面収納が適しています。
壁面収納を利用すると役割を一箇所に集約できるので、家の中で物を取りにいき、使い終わったらまた片付けてという手間がなくなりますよ。
物を持って家の中を歩き回ることがなくなり、片付けにまつわる生活の動線がシンプルになります。
片付けが苦手な人も散らかりにくい部屋を作りやすいのが壁面収納です。
壁面収納を使ったインテリアコーディネートの3つのコツ
収納したいものや壁面収納を置く部屋が決まったら、さっそく置きたい壁面収納をイメージしてみましょう。
壁面収納を使いやすく置くためには、いくつかおさえておきたいポイントがあります。
壁面収納を使ってインテリアコーディネートを行う場合に覚えておいていただきたい、3つのポイントをご紹介しましょう。
1.圧迫感に注意する
壁面収納は、壁一面を使用したり、床から天井までの背の高の高さになることがあります。
壁面収納を置く場合には、圧迫感が出ないように注意しましょう。
大きな家具は圧迫感を出してしまい、部屋が狭く感じさせてしまう可能性があります。
部屋の広さに合わせた奥行きや高さを選ぶ、または抜けとなる部分をつくるといった工夫をすると、圧迫感を軽減することができます。
サイズやインテリアデザインを考えるときには参考にしてみてくださいね。
2.見せる収納を活用してみる
壁面収納はすべてを隠す収納だけでなく、部屋を彩る、見せる収納としても活躍します。
見せる収納は、インテリアとしての一面と収納家具としての一面をあわせもった、まさに一石二鳥の優秀な収納方法です。
飾り棚を活用する、またはガラス扉の収納を選んだりすると、収納しつつコレクションをインテリアとして飾ることができます。
趣味のものやコレクションしているもの、家族の思い出の品などは壁面収納で見せる収納にしておくと、理想のお部屋が作りやすいですよ。
3.生活動線を確保する
壁面収納を使ってインテリアコーディネートをするときには、生活動線をしっかり確保しましょう。
壁面収納を置くのは、目的ではなく手段にすぎません。
ゴールは壁面収納を使って生活することです。
壁面収納を置くために居住スペースを圧迫してしまっては、元も子もありません。
おしゃれさ重視で住みにくい部屋にならないように注意が必要です。
まずは生活動線をしっかりと洗い出し、確保しましょう。
それから壁面収納を置く場所を決め、他の家具の配置や配色を決めると、おしゃれと暮らしやすさが両立しますよ。
真似したい!部屋ごとの壁面収納の事例まとめ
ここからは実際の壁面収納の事例をご紹介します。
壁面収納と一口に言っても、部屋によって役割や収納するものが異なり、デザインもさまざまです。
今回ご紹介する壁面収納はすべて、こだわりがつめこまれたオーダー家具ばかり。
参考になるアイデアも豊富ですので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
リビングの壁面収納の事例
まずはリビングの壁面収納の事例をご紹介しましょう。
家族が一緒に長い時間を過ごすことも多いリビングに、快適な空間や理想の空間をつくるため壁面収納を置く人が増えています。
大好きが詰まった部屋を実現する壁面収納
コレクションしているグッズを飾れる、ガラスケースやガラス扉のついたスペースが魅力の壁面収納です。
白で統一された壁面収納は部屋を広く見せるだけでなく、大好きなコレクションを常に眺められる幸せな空間を作ってくれます。
もちろんインテリアとしても素敵ですね
大切なコレクションをほこりや汚れから守ることができ、掃除もしやすいのが大きなメリットです。
壁面収納の右側には、掃除用具を入れられる縦長の収納を採用しています。
下のスペースにはロボット掃除機の待機スペースもあり、使いやすさも抜群。
普段なら片付けに困ってしまうものも、収納するものに合わせて作られた壁面収納なら安心です。
お部屋を広く見せる壁面収納
こちらはローボードを活用した壁面収納です。
壁一面の壁面収納は圧迫感が気になってしまうため、ローボードと飾り棚の収納を組み合わせた壁面収納に。
収納容量は確保しながらも、開放的なリビングに仕上がっています。
インテリアを置けるスペースも広く取っている点が特徴的です。
ゆったりと余裕のある空間は、ラグジュアリーなホテルのように落ち着いた印象を与えています。
見せる収納をバランス良く壁面収納に取り入れ、理想のリビングを作った事例です。
キッチンの壁面収納の事例
食器や調理器具などたくさんの物を収納しつつ、効率良く家事を進めたいキッチンでは、壁面収納が大活躍します。
壁面収納で家電も使いやすいキッチンに
こちらはキッチンの背面を壁面収納にした事例です。
どうしても生活感が出てしまうキッチンは、ゴミ箱や調理家電の収納スペースに扉を設置。
扉はさっと開く仕組みになっているので、使いにくさもありません。
生活感のあるものをさりげなく隠して見えなくし、スッキリとしたキッチンに仕上がりました。
家事をしながらも家電や調理器具が使いやすい設計にすれば、毎日のストレスも軽減できます。
収納力抜群の明るいキッチンをつくる壁面収納
こちらはリフォームをきっかけに、既存の食器棚のとなりに壁面収納を取り付けた事例です。
もともとあった食器棚の素材やキッチンの色合いに合わせてデザインすることで、新しい壁面収納を置いても統一感のあるキッチンに仕上がりました。
壁面収納の中には、キッチンに置いておきたい保存容器や食材のストックなどが収納できます。
大容量の収納は、パントリーとして大活躍。
大きな開口部を取った収納は一覧性が高く、どこに何を収納したか、といった問題に悩む頻度を減らせます。
お家のあちこちに収納してしまうとどこに置いたかわからなくなってしまう備蓄品なども、壁面収納を使ってまとめて収納しておけば、上手に片付けられますね。
壁面収納本棚の事例
たくさんの本をお持ちの読書家さんや、CDやDVDなどのコレクションをしている人に人気の、大容量の壁面収納本棚の事例をご紹介します。
転倒防止策として壁にしっかり固定できる壁面収納は本棚にも最適です。
掃除もしやすい壁面収納本棚
たくさんの本やCDを収納した圧巻の壁面収納本棚の事例です。
床から天井までの壁面収納は、地震の際に倒れてこないよう壁にしっかりと固定されています。
ほこりが溜まりやすい壁面収納の上部と下部は扉付きの収納にして、掃除のしやすさも実現しました。
収納するもののサイズに合わせて設計されているため、ぴったり収納ができてどこに何が入っているのかもひと目でわかります。
実用性と安全性を両立した壁面収納です。
壁面収納は利便性とおしゃれが叶うアイテム
今回は壁面収納についてご紹介しました。
壁面収納は、スッキリとした部屋を作りながらおしゃれなインテリアコーディネートを演出できる収納の強い味方です。
しかしなんとなく作ってしまうと、かえって部屋を狭く感じさせたり、使いにくくなってしまったりするデメリットもあります。
壁面収納を検討するならば、どのような収納が必要なのか、どんな生活をしているのか、どういったインテリアにしたいのか。
しっかりと理想を描くと、より使いやすい収納を作れますよ。
他の家具とも比較しながら、どんな風に生活をしたいのか、理想の毎日を思い浮かべてそれを叶えるアイテムとして活用しましょう。
その他の壁面収納の事例は下記ページでまとめてご紹介しております。
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